耐震リフォーム
RENOVATION

約築80年の木造住宅の改修を行いました。
構造、設備の老朽化、住まい方の変化による不具合を、合理的な補強方法で解消し、意匠的にも改善することを目指しています。限界耐力計算にもとづき、礎石建ての基礎を残すなど伝統工法を生かす耐震補強を行っています。 一般的には開放性や意匠性が損なわれがちな耐震補強ですが、障子紙を貼った美しい格子壁を使うなど、民家本来の魅力を取り戻すことに役立てています。2階には光と風の道となり、行灯のような照明器具にもなる格子壁を利用した「通風塔」を設け、室内環境を改善しています。 納戸や浴室など、劣化が激しい部屋の用途を他の部屋に移し、その部分を集中的に改修することでコストを抑えています。 また、部屋の用途を整理することで、使いづらかった部屋も一体的に利用しやすくし、新たな住まい方に対応しています。
(設計:田村真一建築設計事務所 田村 真一)

Photo : 多田ユウコ

物件概要


竣工/2012年10月
場所/加古川市
設計/田村真一建築設計事務所
棟梁/市川陽一
受賞/第30回住まいのリフォームコンクール(H25)独立行政法人 住宅金融支援機構理事長賞